縦軸を「環境」(入れ物/箱)と「エージェント」(=固有の視点を持つ自律的な主体)、横軸を「フィジカル」と「デジタル」のスペクトル軸として図示すると、個々の領域間の相互認識の組み合わせだけでも従来のフィジカルに閉じていた世界(左半分)に比較して、指数関数的な増加になることが理解できます。コモングラウンドはあらかじめどの領域からも認識可能な形で空間や形態、それらの基礎的な属性記述を「置いておく」ことで、四象限のどこを基点としても、すぐに他の領域が接続可能な汎用環境の構築を志向します。
従来はフィジカル/エージェント領域に属する「ヒト」が唯一の行為者であり受益者であることが社会の前提で、あくまでヒト視点からデジタル領域の多様な非ヒトエージェント(NHA:Non-Human Agent)やデジタル空間をどのように認識可能な形で記述(Visualization)するかという視点に偏っていましたが、本来は環境側まで含めてどの象限の主体も行為者にも受益者にもなり得ますし、立場は本質的に対等です。コモングラウンドが中間的に相互に認識可能な形で存在することで、象限を跨いだ無限の連携仕様開発コストを低減し、技術開発や社会実装コストを低下させることが可能です。
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