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<Diagram 001> コモングラウンドがある場合と無い場合の比較

現状では各社がAR cloudやSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)の仕組みを個別に開発し、独自の仕様でセキュリティ管理、決済アプリ、MaaS(Mobility as a Service)などのサービスを実装、展開しようとしています。しかし、各社サービス間の連携を図ろうとするとサービスの組み合わせごとにAPI(Application Programming Interface)連携の対応が必要になり、すぐに必要な組み合わせが指数関数的に増大し、実効的な限界を越えてしまいます。また、情報への接続手段が多様化するほど単一デバイスでは総合的なインタラクションが難しくなるため、デバイス同士のネットワーク連携および仕様の共通化が不可欠になります。

すべてを統一する標準化や画一化は技術の進歩を制限してしまう側面もありますが、相応の汎用化やネットワークとしての価値創発を見越した、業態や領域を超えた共通仕様の先行構築や公開、オープン化や、そうしたプラットフォームのSDK(Software Development Kit)の積極的な公開が不可欠です。

このような仕組みづくりは、企業としての生存競争に晒されている各ベンチャー企業による自律的な開発に委ねることは難しく、産学連携の枠組みを活かし、広域的かつ中長期的な視点で、領域横断的な動きが必要です。

 

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